【職業別】ベトナム人の平均月収、月給、年収、給与まとめ
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ベトナムに進出、またはすでに進出している採用担当者の皆さんにとって、ベトナム人にどの程度の給与を支払えばよいのかは頭を悩ますところですよね。
あまりにも市場平均よりも低く求人を出してしまえば応募はきませんし、高すぎても勤務後の活躍に応じて給与を上げづらくなり、離職に繋がってしまいます。ベトナムは20代の転職率が日本の2倍にも及ぶ国なので、より注意が必要です。
この問題を解決するためには、市場の平均価格を知り、先を見据えた金額で上手く交渉することが必要です。そのために今回はベトナム人の月収/年収を職業別、そして職位別にご紹介してまいります。
■目次
1.ベトナム主要3都市の給与相場
2.昇給の頻度と交渉のポイント
3.賃金上昇に対する捉え方の違い
4.アジア各国と比較した平均月収/年収
5.職業別ベトナム人の平均月収/年収
-ITエンジニアの平均月収/年収
-WEBデザイナーの平均月収/年収
-Auto CADの平均月収/年収
-営業の平均月収/年収
-品質管理、生産管理(QC/QA)の平均月収/年収
-マーケティング担当の平均月収/年収
-日本語人材の平均月収/年収
-工場ワーカーの平均月収/年収
-日本人採用の平均月収/年収
6.給与交渉について
-GrossとNETの認識の違い
-将来の昇給を見越した給与提示によるトラブル
-人材紹介会社の教える給与相場には慎重に
Viecoi.inc
Director
Akira Anzai
Email:anzai@viecoi.tokyo
本メディアを運営するViecoiのDirector。ホーチミン在住4年目。人材紹介サービス、日本語ビジネススクールの講師、事業会社向け採用戦略コンサルティング、組織エンゲージメント向上アプリケーションを展開中。社員数は創業4年で30名で、すべてベトナム人の女性でチームを形成しています。 あらゆる日系企業内での労働問題や退職率問題に向き合ってきましたので、お気軽にご相談くださいませ。【日本人駐在員向け】ベトナム労働法ガイドブックはこちら
ベトナム主要3都市の給与相場
主要3都市の賃金上昇率
JETROが発表している投資コスト比較によると、各都市の法定最低賃金は下記の通りです。
地域1(ホーチミン・ハノイ):442万ドン/月(前年比5.7%増)
地域2(ダナン):392万ドン/月(前年比5.7%増)
地域3(ハナム省等):343万ドン/月(前年比5.5%増)
地域4(1~3以外):307万ドン/月(前年比5.1%増)
最低賃金は2020年1月1日から月額で平均5.5%引き上げられました。2019年1月1日以来の改定で、前回の平均引き上げ率5.3%をわずかに上回った形となります。
また、過去の最低賃金上昇率と比較していくと、前年の消費者物価指数(CPI)上昇率とGDP成長率を大きく上回っていたが、2017年ごろからCPI上昇率との差が縮小。2018年以降はGDP成長率より低い水準に落ち着いていることがわかります。
※引用元:ジェトロホームページ
ハノイ・ホーチミンは経済都市であり、日本・アメリカ・韓国・欧米国などの外資系企業も多数オフィスを構えます。ゆえに優秀な人材確保のため給与の競争が起こりやすい状態です。ハノイ・ホーチミンでの生活費と物価はダナン等の他の都市よりも非常に高いことも1つの理由です。
昇給の頻度と交渉のポイント
昇給は工場系ですと年1回が多く、最近ではサービス業やIT業などの採用競争の激しい分野においては年2回支給する会社もあります。上記で述べた通り、年間の賃金上昇率は非常に高く推移していますので、昇給は当たり前、問題はいくら上がるかといった考え方をしている方が多いです。
さらに、引く手数多な人材であれば、月収20%up希望は頻繁にあり得て、決して珍しいことではありません。それを飲むか飲まないかはその人材の市場価値と照らし合わせて、自社にとってそれだけ出してでもいてほしい人材か否かによって決まります。そのままスタッフの希望をはねのけると、交渉不成立になることが多く、「なら辞めます」という結果になることも多いです。仮にその場ではならなくても、数カ月後には「やはり辞めます」ということも頻繁にあります。
もし自社にとって必要な人材だが給与の上昇率が許容範囲では無い場合は、しっかりと対面で腹を割ってお話をするのがベターです。その際には、「代わりに○○」といった代替案や折衷案を提案できるようにしておくと、会社側も自分のことを考えてくれていると感じ、良い結果を導くことができます。
賃金上昇に対する捉え方の違い
賃金上昇は日系企業にとってプラスと働くのか、それともマイナスになるのか。それは各立場によって異なります。
具体的には輸出加工型製造業が多い北部と、内需向け製造業の比率が一定程度を占める南部とでは異なります。
北部を中心とした輸出加工型の進出日系企業の場合はタイ等の他国と比較した際の競争力の低下を懸念しており、一方南部等の都市部の日系企業にとっては購買力向上による内需拡大を期待しています。
アジア各国と比較した平均月収、年収、月給、給与
日系企業の進出が増加しているASEAN地域ですが、労働力コストの上昇が課題として浮き彫りになっています。例えばインドネシアでは2013年に首都圏で最低賃金が4割引き上げられ、タイでも同じように4割上昇しました。その背景には、各国政府が最低賃金を大幅に引き上げている現状があります。
日系企業の進出先の中心として捉えられてきた「世界の工場、中国」では2000年代以降の急激な賃金上昇にや政治リスクを理由に、日系企業は生産拠点を他のアジア諸国に移してきました。同じ状況が他のアジア諸国でも起きはじめているのです。つまり、東南アジアに単に生産拠点を移転するだけではコストが大きくなる時代なのです。
安い労働力という目的だけで生産拠点を選ぶという軸から、現地の優秀な人材をいかに活用するかが重要なポイントになるのです。その際には単純な労働コストの比較だけではなく、現地でのインフラや、教育・習慣の違いなども十分に考慮しないと、思わぬコスト高につながる可能性もあるので注意が必要です。
職業別ベトナム人の平均月収、年収、月給、給与
ITエンジニアの平均月収、年収、月給、給与
ITエンジニアの場合はブリッジSEからメンバーレベルまでに大きな差があります。
ブリッジSEやリーダーレベルになるとITエンジニアが多いベトナムとはいえ通常の求人媒体ではなかなか採用ができません。それはベトナム人の平均年齢の低さやIT業界の未成熟さにも起因します。少ない機会を活かすためにも把握しておきましょう。
■ブリッジSE/経験5-8年/
給与額:月給1,500USD〜3,000USD
多くの日系企業が求めるのがBSE。日本語とプラグラマーとしての能力を併せ持つ人材を指し、オフショアや開発拠点としてオフィスを持つ日系会社ならばどの会社も欲しがる人材です。
日本語能力はN2程度で、プログラマーとしての経験値は5年以上ないと、
BSEとは言えないかもしれません。
しかし、どちらの能力も中途半端なことが多いので注意が必要です。仮に日本語が業務に通じるレベルでは無い場合、間にコミュニケーターをつけた方が良いでしょう。(最近のオフショア会社やラボ系の会社ではこちらが主流です)
逆にプログラマーとしての能力が低いならば、日本語が上手な人にプログラミングや開発マネジメントの基礎を教えてBSEに育成していく方が現実的でしょう。
ただでさえ少ないBSE人材を多くの日系会社が取り合っている状態ですが、今後は上記で述べた「日本語人材へのIT教育」が主流となるでしょう。または、日本企業側が日本語条件を捨て、英語でコミュニケーションをするかです。
■チームリーダー/経験3-5年/
給与額:月給800USD〜1,500USD
チームリーダークラスの求人ですと、Senior Developerとして800-1500USD程度で募集をかけられることが多いです。
ただし、履歴書上はチームリーダーやマネージャーをしていたと明記されていても、実態はただのプレイヤーなんてことも多々あります。マネジメントの役割と言えば、プロジェクトの計画策定から日々の進捗管理、ピープルマネジメントも業務範囲となります。
しかし日本と比べて、ベトナムではチームで仕事をするという感覚が薄く、本当に高いレベルで上記の経験値を持っている人材は非常に少ない印象です。
開発の中心的人材として採用したつもりが、給与だけ高く他のスタッフと同程度のパフォーマンスしか出せていないなんてことも起こります。
足し算ではなく、どうやってチームのパフォーマンスをかけ算に出来るかを思考できる人材を採用しましょう。
■チームメンバー/経験1-3年/
給与額:月給450USD〜800USD
大学新卒レベルですとこの給与から始めることが多いです。
日本よりはインターンシップが盛んですので、多少の業務経験はある人材が多いです。
このレンジの人材の場合は、現時点のスキルよりもその後の成長ポテンシャルを軸に評価した方が良いでしょう。その際には、大学での学習以外に日々どのくらいテクノロジーに時間を割いているかが鍵となります。
どの分野でも同じですが、本当に好きならば自然と自身の時間をその分野に費やしているはずです。そのような人材は吸収力も自走力もあるので、その後の成長が見込めると判断できます。
新卒レベルからしっかりと優秀人材を確保でき、中長期的に雇用し続けられれば、熾烈なIT人材獲得競争に巻き込まれることもないでしょう。
WEBデザイナーの平均月収、年収、月給、給与
ベトナムにはエンジニアと同じくWEBデザイナーの数も多く、応募自体は多数集めることができるかと思います。
しかし、担当できる領域がグラフィックだけでコーディングは一切できない、またはやりたくないというタイプも多く、スキルの幅によって給与も大きく変化します。
■グラフィックデザイナー
給与額:月給400-700USD
WEB、紙問わずデザインのみを担当する人材。新卒であれば400USD程度で、グラフィックのみを任せるのであれば経験者でも500-700USD程度が相場かと思います。
■WEBデザイナー
HTML/CSSまで担当でき、UIまで設計ができる人材であれば500-800USD程度です。
この領域になるとスキルの小さな差よりも人柄や柔軟性を重視した方が結果的に良いパフォーマンスをあげてくれるはずです。
マーケティング担当の平均月収、年収、月給、給与
マーケティング担当の場合、大学でマーケティング専攻の学生は多数おり、応募数自体には困ることはないでしょう。 しかり、レベルはピンキリです。
フリーランスのような形で個人でFacebookページを運営していたりする方も多く、 マーケティングをかじっている方は多いのですが、事業会社や広告代理店にてバリバリ経験のある方はまだまだ貴重です。 自社のマーケティングスタッフにどこまでを期待するのかにも寄りますが、 マーケティング戦略や細かいデータの管理など、そこまで難しいことを期待しないのであれば、多数応募は募れると思います。
もし論理性や分析能力、戦略策定など、ベトナム市場でのインサイトの抽出等まで そのマーケティングスタッフに期待するのであれば、ある程度の給与を出さないと、良い人材は獲れません。 もし採用担当の方や社長様がマーケティングに詳しく無い場合は、注意が必要です。
出来れば、日系広告代理店の方に選定をお願いできればベストです。 初めは日系広告代理店の方にブレインとして入っていただき、採用するスタッフには 策定した枠組みの中でオペレーションから頑張ってもらう方が、スタッフの立ち上がりが良い印象です。
また、マーケティングのお仕事をされたい方の中で特徴として感じているのが 癖が強いと言いますか、柔軟性に乏しいタイプの方に会うことが多いです。 本当にプロフェッショナルなマーケターであれば、相手への共感力やヒアリング力、 限られたリソースの中で意思決定をしていかなければならない状況への理解力が高いです。
しかし、特にジュニアレベルの方ですと、上記のスキルが低く、 日本風に言えば「扱いが大変」という状況になってしまいます。 ですので、おすすめは経験値は少なくても、論理的思考力があって相手への共感力やヒアリング力がある 「素直で良い子」を採用することです。
■スタッフ/経験0-3年/
給与額:月給350-700USD
大卒レベルならばこの程度が相場です。 マーケティング担当だと、日本語人材は少ない印象です。 普通の事業会社が日本語がビジネスレベルでできて、マーケティング担当としても優秀な人材を獲るのは至難の業です。
■マネージャー/マネージャー経験0-3年
給与額:月給800-1500USD
マーケティング担当ですと、マネージャーと言っても下のスタッフの管理というよりは、 マーケタートしてシニアレベルという意味が強いかと思います。 このくらいのレベルになると、おそらく2-3社は経験しており、 マーケティングの仕事は一通り経験した方が多いです。
履歴書にもそのように書いてあり、担当したプロジェクトや商品のURL等が明記されています。 ただし、注意したいのは、その方がどれだけそのプロジェクトの成長に寄与していたのかです。
よくマーケティング業界では揶揄されることですが、「あれ俺の仕事問題」というのがございまして、 実際はそんなに貢献していないことが多々あります。
Auto CADの平均月収、年収、月給、給与
CADエンジニアの場合は大学で学んだ学生も多く、応募数自体には困ることはないでしょう。 WEBエンジニアと比べても人材獲得競争が激しくもなく、比較的安定して勤務をしてくれる傾向にあります。日本への実習生帰りの人材も多いため、日本語が話せるCADエンジニアも珍しくはありません。
■スタッフ/経験0-3年/
給与額:月給300-600USD
大卒レベルならばこの程度が相場です。さらに外国語が話せると少し上乗せされる程度です。
■マネージャー/マネージャー経験0-3年
給与額:月給600-1,000USD
CADエンジニアとしての経験はもちろん、スタッフを管理し、コミュニケーションの橋渡しになる存在であればこの程度の給与が多いです。
多くの日系企業はこのポジションに日本語を話せる人を置いており、日系企業の文化を理解した右腕的な存在として重宝しています。
営業の平均月収、年収、月給、給与
営業スタッフの場合、基本給+インセンティブ形式が一般的です。メンバークラスであれば、基本給は300-400USD程度で、インセンティブは業態にもよりますが基本給と同額程度支給される場合もあります。給与総額におけるインセンティブの比率が高いのが1つの特徴です。
営業職を希望する人材は市場にはたくさんおりますが、なかなか自社が求めるレベルの営業マンを採用することは困難です。
特にソリューション型の営業ですと、初めから出来る人材を求めるのは厳しく、顧客の要望を吸い上げられるヒアリング力と倫理的思考の素養がある人材を育成していくしかありません。
品質管理、生産管理(QC/QA)の平均月収、年収、月給、給与
品質管理、生産管理(QC/QA)スタッフの場合、大学で電気電子や機械を学んだ学生も多く、応募数自体には困ることはないでしょう。 最近は日本での3年間の実習生から帰国した人も数が多いため、N3くらいの日本語人材でも採用が可能となっています。
■スタッフ/経験0-3年/
給与額:月給300-500USD
大卒レベルならばこの程度が相場です。
日本語が話せたり、実習生帰りの方だと、500USD程度を希望される方が多いです。
■マネージャー/マネージャー経験0-3年
給与額:月給600-900USD
品質管理、生産管理(QC/QA)としての経験はもちろん、 3年程度の管理職経験であれば、このくらいの給与感になります。 日系工場での生産管理系のポジションは、2000年代から多数ポジションはあったので、 日系10年プレイヤーも多数います。
その場合は、1000-1500USDレベルの方もいますが、 ある程度その企業の中で重要なポジションを担っているので、転職市場にはあまり出てきません。
日本語人材の平均月収、年収、月給、給与
■日本語スタッフ/経験0-2年/
給与額:月給400-700USD
日本語が話せるスタッフの場合、新卒ならば400-500USD程度が一般的で、
日本語レベルはN2-3が多いです。(それ以下ですと仕事には使えません)
ベトナムは新卒が仕事を探すのが容易ではなく、ましてや日本語を活かした仕事となると難易度は上がります。そのため、企業からしては採用自体はそれほど難しくありません。
仕事経験年数が増えたり、日本語資格がN1となると給与は上がります。経験年数3年以上となると600USD〜1000USDまで幅広いです。
■日本語スタッフ/経験3年以上/
給与額:月給600-1000USD
総じて日本語スタッフを採用する場合は、候補者が何を求めているのか、
そして企業は何を提供できるのかをきちんと考えなければなりません。同じ日本語を使う仕事でも、通訳をしたい候補者と翻訳をしたい候補者ではまったく趣向が異なり、早期退職の原因になりがちです。
■N1合格者の場合
給与額:候補者によって幅がある
日本語学習者が多いとはいえN1合格者はまだ一握り。ここでN1合格の必要性について議論はしませんが、企業のN1に対する期待と評価は、N2のそれとは一線を画しています。Viecoiが作成したN1合格者30名にとったアンケート資料を参考にしてください。
工場ワーカーの平均月収、年収、月給、給与
かつて中国に集中していた製造拠点は人件費の高騰などを理由に今やベトナムに流れてきています。ただし、もちろんベトナムの経済が発展していく過程で同じように人件費は高騰していくでしょう。長く働き続けてもらうためにも、初期の金額設定は非常に重要です。
■工場勤務のワーカー
給与額:月給200~250USD
■大卒初任給
月給300USD~ ※日本語堪能、英語堪能:月給400USD~
■中途採用
日本語能力ビジネスレベルで社会人経験2年以上:月給600USD~
例1)総務・秘書:(日本語検定N1、日本留学経験、日系勤務5年、30歳) 月給800USD~
例2)生産管理マネージャー(英語ビジネス、日本語日常会話。ISO知識、経験7年、32歳) 月給1,500USD~
日本人採用の平均月収、年収、月給、給与
■現地採用:
給与額:月給1,000~5,000USD
例)営業職:(20代後半~30代前半、業務経験2~5年)月給1,200USD~2,000USD
例)IT プロジェクトマネージャー(30代、業務経験3年~10年)月給2,000USD~3,500USD
例)工場製造管理(40代~50代)2,000 USD ~ 4,000USD
日本では有名な大手企業でも、日本人採用にはとても困っています。そもそも、海外で働きたい日本人の母数が少なく、更にはベトナムとなると母数自体が少ないのです。
専門性を問われるような仕事や経験年数が重要な仕事ならば特にですが、営業職ですらマッチングがしにくいのが現状です。日本人採用を支援する人材紹介会社はベトナムにも多数ありますが、どこの会社から送られてくる履歴書も同じ人で、1年以上採用が出来ていないなんてこともざらです。本社で採用し、出向という形でベトナムに送り込むのがベストだと感じています。
給与交渉について
ベトナム進出の際に頭を悩ますのが給与交渉。進出当初は相場観がわからないこともさることながら、日本とベトナムの労働に対する考え方の違いから生じる給与交渉の違いにも対応していかなければなりません。
GrossとNETの認識の違い
Grossとは「額面」のことで、Netとは「手取り」のことです。日本ではあまり意識しませんが、ベトナムではとても大切なキーワードです。現在被雇用者は基本給を元に算出された10.5%の個人負担の義務が生じます。しかし、ここの認識が雇用者、被雇用者の間で相互にできていない場合、入社後の給与明細を見て「手取りが少ない」または「社会保険料が少ない」などと受け取られてしまうことも多々あります。
必ず面接時にはGrossとNETの給与を提示しましょう。さらには、USDではなくVNDで提示することをおすすめします。USDの場合、各人によってレートの認識の違いがあり、これもまたトラブルの元となります。
将来の昇給を見越した給与提示によるトラブル
「1年頑張ればあなたの希望給与を出せるようにします」
希望給与にオファー給与が届かない場合、このようなオファーをする企業も多いのですが、あまり効果的とは言えません。まずベトナムでは賃金上昇が平均7.3%あり、言ってしまえば自然と給与は上がります。
さらに、流動性の高いベトナム転職市場では、転職すれば100-200USD高いオファーを貰えるなんてことは日常茶飯事です。初めの給与交渉時に少しでも候補者側に不満の種を蒔いてしまうと、後々苦労することになります。
人材紹介会社の教える給与相場には慎重に
これまで人材紹介会社の立場の私が、給与相場について書かせて頂きながら反対のことを言うようで大変恐縮なのですが、人材紹介会社の教える給与相場は、正しくないこともあります。
どうしても、暦の浅い日本人コンサルタントですと知識が薄かったり、または正しく採用要件を理解せずに、何となくの条件で給与感をアドバイスします。そうすると、本来獲るべきではない人材を採用してしまい、ミスマッチになってしまいます。
出来れば、長くベトナムで採用支援に関わっている人か、または実際に自分が給与を払う立場にいる人材紹介会社の代表レベルの人に聞くのが1番ズレがないかと思います。
2020年全職種版の平均給与リストはこちら!
今回はベトナム人の月収/年収を職業別、そして職位別にご紹介してまいりました。 その他のあらゆる職種を含めた2020年全職種版の平均給与リストが欲しい方は、下記のフォームからお問い合わせ頂ければ、1営業日以内にEメールにてお送りいたします。日本語が話せた場合の月収/年収の目安、具体的な採用可能性や難易度もまとめていますので、解像度の高いデータになっていると思います。電話での営業等は行いませんので、ご安心くださいませ。 [wpforms id=”89″]
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